第94回天皇賞(秋)サクラユタカオージングス破るレコード連発勝利

   

サクラユタカオーが府中でその快足を爆発させた。不利な大外枠、レコード駆けの反動、栗毛のテスコボーイの子供は走らない、そんなジンクスを吹き飛ばすほどの圧勝劇。

栗毛は駄目なんだ

名種牡馬テスコボーイと名牝スターロッチの血を受け継ぎ、500キロを超える雄大な馬体で大物感溢れたサクラユタカオー。しかし、栗毛であることが低評価になりました。何故なら「テスコボーイの子供は栗毛だと走らない」というジンクスが信じられていたからです。

実際問題としてテスコボーイの上級産駒であるトウショウボーイ、テスコガビー、キタノカチドキは栗毛ではありません。生産者である藤原牧場も「馬格雄大、骨太品位に富む。大物の相、栗毛如何ともし難し」と日記に記しました。セリでは3500万で落札され、兄を管理した境調教師に預けられました。

デビューを果たしたサクラユタカオーだったが、能力こそ見せるものの故障に泣くシーズンが続きます。おまけに故障しない時期に限って菊花賞、天皇賞(春)などの適性がない長距離G1を走ることに…。やっぱり栗毛は駄目なのか?

毎日王冠のレコード駆けも駄目なんだ

故障明けの毎日王冠では当時のレコードとなる1:46:00の大勝利をします。しかも、相手はミホシンザン、ウインザーノットなどの一線級の馬を相手にしての快勝で得意の距離で存在感を示しました。

鞍上の小島太は「得意距離ならシンボリルドルフとも互角」と言い放つほどの強さをファンに見せつけましたが、ファンはレコードで走った馬は反動で消耗が激しいと判断されました。その結果はサクラユタカオーは2番人気で前走で負かした同世代の2冠馬ミホシンザンが1番人気でした。

「レコード勝利して評価が下がるとは、真面目に走るのが馬鹿らしくなる」というユタカオーの愚痴が聞こえてきそう。

28年間いない毎日王冠勝ち馬からの天皇賞秋の勝ち馬

この94回天皇賞までの時点では、秋開催の天皇賞は毎日王冠の勝ち馬が28年間勝っていないと事実がありました。勿論昔の毎日王冠は距離が長いですし、天皇賞も3200から2000に短縮されました。だからデータとしてどれほど参考にされたかはわかりませんが、毎日王冠の勝ち馬が天皇賞秋を勝てないという事実は存在してました。

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大外も無理なんだ

前回の92回天皇賞ではシンボリルドルフが大外枠で負けてしまう大波乱が起きました。今度のサクラユタカオーの枠も大外8枠の16番で出走で「やはり大外では…」と不安視されたかもしれません。

ルドルフで負けたのにサクラユタカオーで勝てるのだろうか?しかも2冠馬のミホシンザンがいるので辛いと思われたのか、1番人気をミホシンザンに譲ります。

圧勝のレコード連発

「ジンクスなんて破られるためにあるんだ」境調教師はそう言いました。栗毛だろうが、大外枠、毎日王冠のレコード駆け、そんなジンクスなんて関係ないと言わんばかりの走りで天皇賞秋を圧勝しました。

レース内容は逃げるウインザーノットを見る構えで道中を4番手で進み、直線を加速してそのまま脚は衰えることを知らずにサクラユタカオーは勝ちました。タイムは1:58:03の当時の芝2000mの日本レコードで1番人気のミホシンザンには直線でのスピードの違いを見せつけての勝利。

境調教師は「太の馬鹿がよく乗った」と喜び、小島太は「パーフェクト、真のサラブレット」とサクラユタカオーを褒め称えました。

サクラユタカオーは亡くなった母アンジェリカ、種牡馬を引退したテスコボーイの意思を受け継いだかのようにその能力を発揮しました。昭和天皇と同じく4月29日生まれのサクラユタカオーが即位60年を見事に勝利を飾るという不思議な縁もあったのです。

まとめ

勝ったサクラユタオカーは種牡馬としても大活躍で、サクラバクシンオー、エアジハード、ウメノファイバーなどの活躍馬をターフに送り出しました。

最後にジンクスなんてないんだよと思えるレースだった第94回天皇賞。しかし天皇賞秋はジンクスがあるのではないかと思えるほど、不思議なことが起こります。本当に競馬は不思議なものです。

それでは、でこぽんでした。

 

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