1985年 第92回 天皇賞(秋)あっと驚くギャロップダイナ

   

1985年 第92回 天皇賞(秋)あっと驚くギャロップダイナ

第92回天皇賞は超伏兵のギャロップダイナが皇帝シンボリルドルフに勝利した有名なレースです。ファンも騎手も関係者もルドルフに勝てるわけがないと思われていたギャロップダイナ。

それもそのはず。天皇賞に出走した時点のギャロップダイナはOP馬ではなく、OPよりも格下の馬相手に連敗していた馬だったのです。では何故出走出来たのか?そしてシンボリルドルフとの実績の差などを紹介したいです。

ギャロップダイナ空馬で1位に

1985年6月9日、天皇賞が行われる4か月前に行われた札幌日経賞でギャロップダイナはスタートと同時に落馬。競走を中止してしまったが、そのまま道中を逃げ馬と併せて最後には先頭でゴール板を駆け抜いてしまいました。「カラ馬で1位になった」とネタ馬として有名になったのが同馬でした。

ニュースでもこのレースは取り上げれたらしく、実力馬としてではなく笑いのネタにされていました。まさかその笑っていた馬が皇帝シンボリルドルフに勝てるとは誰も予想できなかったでしょう。

ギャロップダイナの天皇賞(秋)までの戦績

33戦7勝。内ダート6勝で芝の勝ち星は新馬戦の芝のみ

2000メートルでの勝ち星はなく、7勝で1番長く走ったのは1600メートル

連勝していない

G1に走ったことがあるのみは安田記念の5着の1回だけ

天皇賞秋に出走登録できただけでも奇跡的なことでしたが当初ギャロップダイナは天皇賞秋に走るプランは立てていなかったようです。

どうして走ることになったのか?それはシンボリルドルフの驚異的な強さによるものと社台の意地でした。

勝てるわけがない皇帝シンボリルドルフ

7冠馬として有名なシンボリルドルフですが、ルドルフの凄いところは相手が勝つことを諦めてしまうことでした。そうルドルフの出るレースは少頭数のレースが多かったのです。

第92回天皇賞(秋)が開催される前のルドルフが出走したレースの頭数です。3歳有馬記念は11頭、天皇賞春15頭、出走登録を直前で回避した宝塚はなんと10頭でした。しかも日経賞は8頭しかいません。

重賞で1桁の馬しかいない理由はルドルフに勝てる可能性がないので、戦う前から敵前逃亡をしていたからです。その後は4歳時の有馬記念はなんと10頭しかいません。

しかし、第92回天皇賞におけるシンボリルドルフは天皇賞春から宝塚記念を勝って海外遠征のプランでしたが、途中で故障し、天皇賞春以来のレースでブランク明けならばと思ったのでしょう。もしかしたら、シンボリルドルフに勝てるかもしれないと思ってシンボリルドルフのレースでは異例の17頭になったのです。

あともう一つの理由として天皇賞は格式の高いレースです。この時社台陣営は天皇賞に出走させる馬がいないので、その役目をギャロップダイナに任せました。ルドルフに勝てるわけがないと思った吉田善哉は違う馬のレースを観戦しに行き、息子の吉田勝己が応援していたのだか。

急遽決まったギャロップダイナの天皇賞秋の出走。騎手はレース3日前で根本康広に決定しましたが、調教に乗った事はなく同馬を手綱を握った経験はありません。

急造のコンビのダート馬で1600より長いレースを走ったことがない準オープン馬。しかも空馬1位になったお笑いホース。人気は17頭立ての13番人気、単勝8820円の人気薄でもはや場違いレベルと判断されていました。

一方のシンボリルドルフはなんと大外枠も関係無しの元返し1.0倍も記録されましたが、最終的には1,4倍の1番人気の状態でした。誰もが皇帝シンボリルドルフの勝利を疑いませんでしたが、レースは驚愕の大波乱に。

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あっと驚くギャロップダイナ

レースはシンボリルドルフがスタート時に躓きわずかに出遅れてしまいました。天皇賞秋大外での出遅れは致命的な不利となるので岡部は第3コーナーから一気に3番手までルドルフを押し上げます。第4コーナーまで先頭集団でレース運びをします。

一方のギャロップダイナは13番人気の馬らしくやっとこその走りで最後方から2番手という存在感の全くないレース運び。カメラも実況もギャロップダイナに興味などなく、直線入るまでは一度も呼ばれることはなかったのです。しかし、鞍上の根本騎手は同馬の末脚にかける戦法で最後の直線まであくまで待機していました。(もっとも最下位にならないようにとった戦法でしたが)

ルドルフは最後の直線で馬なりの余裕を見せていました。直線ウィンザーノットが並びかけるも鞭を抜いて皇帝シンボリルドルフは瞬発力を見せて、迫りくるウィンザーノットを抑えます。敵の追撃を凌いで競り落としたかと思いきや、外から誰も予想していなかった謎の馬が猛然と追いん込んでいるのです。

まさかルドルフが後ろから刺されるのか?ミスターシービーでも差せなかったのに、なんだあの馬は?

社台の勝負服?え?ええっ~??

鞍上の根本騎手すら予想を超える末脚をギャロップダイナは繰り出していたのです。最下位にならないように直線最後で追ってみたら、どんどん抜いてしまうのです。根本騎手も「これなら、掲示板もひょっとしたらあるぞ」と乗っていたらなんとシンボリルドルフまで負かす驚愕のことに。

実況
外からギャロップ!あっと驚くギャロップダイナ!

単勝8820円の超穴馬が史上最強馬を倒すという大波乱を演じた瞬間でした。そしてシンボリルドルフが始めて後ろから他の馬に差されたレースにもなりました。

まとめ

ギャロップダイナのような馬が出ても1番人気を予想できる人はほとんどいないでしょう。おまけに最強馬呼ばれるシンボリルドルフが出走してのレースですからね。準オープン馬が時の最強馬に勝ってしまうなんて、まさに史上に残る驚愕の天皇賞です。

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