関ヶ原(司馬遼太郎)

   

司馬遼太郎が描いた関ヶ原の戦いを読みました。上・中・下巻の3冊セットの小説です。実際の関ヶ原での戦闘は下巻の半分あたりから始まります。それまでは関ヶ原の戦いに向かうまで大名家の動向が書かれています。

常日頃の態度は大事だなと思った

読んだ思った第一印象は石田三成の無愛想ぶりです。常日頃から自分が嫌いな奴に対して正直な対応をします。しかも言うことも正しいので嫌われる奴からは徹底的に嫌われます。ちょっとした懐柔策もしません。後で茶会とか話し合いの席を設けません。が時折見せるプライベートでの正直な優しさや真面目さや不器用さが三成の魅力として書かれています。
徳川家康は三成とは対照的です。腹の中では違うことを思っていてもその人が自分に信頼を寄せる態度を常に心がけていました。気の良い爺さんを世間に猛アピールしています。しかも自分の行動が公人であることを自認していることと人の感情の機微を理解しており徹底的に自分を秀吉の後の天下人であるように振舞います。しかし裏では福島や加藤に対しては「狂犬だな」「しょせん武働き者だな」と裏で謀臣本田正信と話しているのを見るとまさに古狸です。
仲良くなると語り合えるのはおそらく三成みたいな人です。理想も高く仕事に対しても悪いことと良いことを曖昧にしません。たぶん上司に「あいつ今日も遅刻しました、今日もサボってます、いつまで裏で話している」と報告します。告げ口しまくりです。しかも仕事しない人とかに有無を言わさず減給を言い渡すタイプです。上司の後ろ盾をいいことにやりたい放題する生意気な若造です。これは仲間の信頼を得られませんね。

保身に走りまくる大名達と三成憎し

秀吉は家康への対策として東海道、関東の周囲に子飼いの大名、信頼の置ける大名を配置したのですがほとんど家康の東軍に入ります。大戦を生き延びるにはどうしたらいいかと考え力の強い家康の傘下に加わります。秀吉やその子秀頼に対する忠義などありません。そんなことよりも自家を存続させるかその一心です。山内一豊は自分の領土も城も全部家康に渡してしまいます。戦では特に目立った働きもしていないのに土佐一国に加増されてしまいます。
福島正則は小さい頃から秀吉の妻ねねに養育され賤ヶ岳の戦いの七本槍の一人として頭角を現しその後も秀吉の戦に従軍し清州の領土を得ます。秀吉への思いは強く豊臣恩顧の大名として名を上げます。しかし福島正則はとにかく三成が嫌いでした。「自分は豊臣政権を我が物にしようとする憎き三成を排除する!」三成と家康が西軍、東軍として戦うなら味方するのは家康です。間違っても三成はありません。
やっぱり自分とその仲間達が可愛いのだと感じました。

関ヶ原は高校生の時読んだのですが今になって読むとこんなに読みやすい本だったかと感心してしまいました。キャラづけ、感情描写が上手で話に没頭してしまいました。あと本筋と違う登場人物の顛末や幕末になるとどうとか関ヶ原の戦に関係ない話も読めてなんだか賢くなったような気がします。 最後に黒田官兵衛が話をする場面も面白いです。歴史に興味のある人は読んでみてはどうでしょうか。

 



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